機能詳細

 ATItemPickerProはMasterプラグインの利点を生かして、選択されたItem名を取り込む機能があります。この機能によってシーン専用のページを簡単に構築出来るようになっています。

 

 また、モーション作成時に良く使うコマンドをページ上にボタンとして配置することが可能です。コマンドボタンの作成は、コマンド履歴から選択するだけです。スクリプトよりも手軽に作成することが可能です。

 

 複雑なシーンではNullの位置や特定のチャンネルに値を入れるような作業が多く有ります。こんな時にはチャンネル制御ボタンが有効です。チャンネル制御ボタンもチャンネル一覧表示機能によりチャンネルグループや名前、そのフレームのチャンネル値を簡単に取得することが出来ます。シーンエディタとにらめっこしながら値を取得する必要は有りません。

 このほかにもボタン間にラインを引くLink機能やLockItem作成をサポートする機能などが揃っています。これらの機能を使えば簡単に専用のPikcerを構築することが可能です。

 機能詳細では

 1.はじめに
 2.新規ページ作成とページサイズの変更
 3.新規ボタンの追加
  3.1 Pickerの追加
  3.2 コマンドの活用
  3.3 チャンネルの活用
 4.LockItem支援
  4.1 LockItem Rigの追加
  4.2 RestPluginとMatchLockItem
  4.3 特殊Item選択
 5.その他
  4.1
Link
  4.2 セーブ/ロード
  4.3 ページのコピー
  4.4 ボタンのコピー

  

 と言う構成でATItemPickerProの各機能を紹介していきます。

1.はじめに

 ATItemPickerProでは用語を以下の様に設定しています。

●ページ 
  ATItemPickerProによって生成されるパネルです。ページはユーザによって自由に作成/編集/削除が出来ます。ページには必ず「Optionパネル」表示ボタンとページ移動ボタンが付いています。

 ページ

●Optionパネル

 「Option」又は「Opt」ボタンを押されるとOptionパネルが表示され編集モードに入ります。編集モード中は選択やボタンコマンドは実行出来ません。しかし、スケマティックビューやView上の選択を変更することは可能です。ATItemPickerProでは選択中のItem名を取得する機能が各所に備わっている為、選択を変更しながら簡単にページを構築出来ます。

 Optionパネル

●各種ダイアログ画面

  各種ダイアログはOptionパネル上から表示されるダイアログボックスを指します。このダイアログボックス上ではItemの選択は出来ません。Optionパネル上でItemの選択を行なってからダイアログで詳細を設定するようにしてください。

 ダイアログの例

●モード
  ATItemPickerProにはPickerモードと編集モード二つのモードがあります。「Option」又は「Opt」ボタンを押されるとOptionパネルが表示され編集モードに入に入ります。編集モード中はボタンは自由にマウスで操作することが可能になります。

●ボタンクラス
 ボタンはその機能によっていくつかのクラスに分類されます。クラスによってページ上に表示される形状が異なります。ボタンクラスの詳細はここを参照してください。

●ダイレクトモード選択
 ATItemPickerProの選択は親子関係を考慮したキャラクタ等に最適な選択です。しかし、複数のキャラクタやカメラ、ライトといった親子関係がないものに対してこの選択方法では選択することが出来ません。ATItemPickerProは、シーン全体から完全な名前((1),(2)などLightWaveが付加した名前を含むもの)で選択するダイレクトモード選択機能を持っています。
 ダイレクトモードを使うと複数キャラクタの選択が非常に行い易くなります。

ItemPickerボタンの色について

 ATItemPickerProの選択は、現在選択されているItemの親子関係ないから検索する様な仕組みで動いています。この為、親子関係が無いItemが選択中だと選択ボタンは反応しません。この選択可能か不可能かの状態を色を変えることで直感的に判断出来るようになっています。(注意1)

ライトは親子関係にないのでItemPickerボタンは非選択状態です。

人型キャラクタ内のItemが選択可能です。人型にはLockItemは設定されいないのでその部分は非選択状態になっています。

4足キャラクタはLockItemが設定されているので全ての項目が選択可能です。

注意1)LW7.5上の問題でLW7.5では自動的に色が変化しません。現在の状態に更新したい場合はボタンでないページをクリックするとシーンの状態と同期する様になっています。

ダイレクトモード選択の活用

 ダイレクトモード選択はシーン内すべてから指定の名前で検索する機能です。上記の図の様な複数キャラクタの場合、目的のキャラクタの一部を選択状態にしないとボタンが有効になりません。この様な場合はダイレクトモード選択ボタンを使うと便利です。

 モデルをDirectモード選択にした例です。これによってシーン内から特定のキャラクタを簡単に指定できます。

 この時ボタンカラーはItem/Boneは紫に、Light/Cameraは黄色になります。

2.新規ページ作成とページサイズの変更

2.1 新規にページを作成する場合、予めページに登録するItemを選択しておきます。

 ここでページ編集部(Page)の「New」ボタンを押すと以下のようなダイアログが表示されます。

 ページ作成/編集画面

 ページ作成/編集画面には複数のItemを一括で登録する機能が備わっています。登録するクラスを選んでSelectItemボタンを押すと現在選択中のItemを一括で取得しリスト表示されます。

 ページ作成後、沢山のItemを一括で登録する場合はページ編集で上記と同じ作業が行なえます。

2.2 上記ダイアログをOKで終了するとページ左上に複数のボタンが生成されています。このボタンはマウスでドラッグできますの好きな位置に配置することが可能です。

 複数生成時、初期ボタンは重なって表示されているのでマウスで移動してください。移動中のボタンはボタンリストでハイライト表示されます。

また、パネル下部ページサイズ変更Iconをドラッグするとページサイズを簡単に変更出来ます。

 

3.新規ボタンの追加

 新規ボタンの追加はボタン編集部分(Button) の「New」ボタンを使います。上記一括登録ではPicker関係のクラスしか登録出来ませんが、ボタン作成を使えば全てのクラスが登録可能です。

 ボタン編集ダイアログはクラスによって編集内容が異なります。クラスを変更すると編集中の設定が失われてしまうので必ずクラスを設定してから編集することをお勧めします。

3.1 Pickerの追加

 PickerはPageEditダイアログでも生成可能です。しかし、PageEditダイアログで生成されるボタンでは1Itemしか選択状態にすることはできません。このボタン新規作成/編集ダイアログを使用すれば複数Itemを一括選択できるボタンを生成することが出来ます。

 一括選択ボタン編集の様子

3.2 コマンドの活用

 Command実行は簡単なスクリプトバッチを簡単に生成することが出来る機能です。

 この機能を活用するにはATItemPickerProを起動後、登録したい機能を実行してください。コマンド編集ダイアログ中には「コマンド履歴」機能が備わっています。

 この例では一旦Automatonを削除してから、もう一度Automatonを設定するコマンドを履歴から収集して(注1)います。

注1)AutomatonType2などのコマンドは複数のLScriptが組み合わさって出来ているコマンドです。この様なコマンドの場合履歴の収集は複数回に分けて行なう必要があります。

3.3 チャンネルの活用

 チャンネル制御は特定のチャンネルに値を代入する機能です。

 この機能を使えばIK/FKブレンド率を制御するMorphMixerに対して特定の値を代入したり、表情Morphボタンを作成することが可能です。

 チャンネル制御ダイアログには現在選択中のItemに含まれるグループやチャンネルを一覧表示する機能が備わっています。また、チャンネルの現在値を簡単にボタン化できますのでチャンネル名を記録したり、値を覚える必要はまったく有りません。

 表情Morphを取得しボタン化する様子

4.LockItem支援

 LockItemはAutomatonToolsのATMultiConst.pを使ってFootStepを作り出す仕組みです。 ATMultiConst.pは

 ・階層(親子関係が繋がっている)内に同じ名前のItemがあるとLockItem(固定するアイテム)と認識する。
 ・LockItemの最初キーと最後のキーを捜し、その間だったら動きを同調(コンストレイト)する。
 ・複数のコンストレイトがある場合は位置と回転を合成する。

と言う機能があります。これを利用してローカル座標上で作成した歩行ループを、ワールド座標上で歩かせることが出来るようになります。

LockItemを利用したモーションの様子、左がローカルループモーション。右がそのモーションをワールド上で動かしたもの。ステップ毎にLockItemを生成し足と地面は離れないように同調(コンストレイト)している。

4.1 LockItem Rigの追加

「LockItem Rigの追加」機能とは下図のRigを二つの基準点から生成する機能です。

このRigはかかと回転とつま先による回転を行なうことが出来ます。また、基準点を操作することでWorld位置が簡単に変更出来るようになっています

 

このRigを構築する際にはかかとの位置に当たるBoneまたはNull(B)です。これは足や手を制御する骨でなくてはいけません。次につま先部分の骨かNull(C)を指定します。

4.2 RestPluginとMatchLockItem

 RestPluginはATMultiConstプラグインを再設定する機能です。これによって新しく追加されたLockItemを認識するようになります。MatchLockItemは現在のItem位置をLockItemの位置と同期する機能です。実際のキーとLockItemの位置が大きくずれているると急激にモーションが変化し不自然なアニメーションになってしまいます。この機能を使うことでモーションの接続がスムーズになります。

 Itemには基準となるIItem名を指定してください。

4.3 特殊Item選択

 特殊Item選択はLockItemの様に親子関係内で同じ名前が重なった場合に使用する選択方法です。特殊Item選択ではページ下部のスライダバーと連動し、スライダ値のItemを選択状態にします。ただし、(1)(2)といった番号ではなく、検索して発見された順序に従っています。

 この機能はLockItem固有のものでは有りません。親子関係内で同じ名前が重なっている場合の選択にも使用可能です。(注1)

 注1)この機能は親子関係内の名前を検索します。従って親子関係が付いていないものにはこの機能は使用できません。

5.その他の機能

5.1Link

 Link機能はボタン間を線で結ぶ機能です。ATItemPickerProは背景画像によって直感的判りやすいページを構築できます。しかし、画像表示は大変思い処理なのでハイレベルなユーザが使用する場合、レスポンスに不満が残ります。

 こうしたハイレベルなユーザが使用する場合、このLink機能を使ってボタン間に関連を持たせることで画像を使わなくても直感で敵にアクセス出来るようになります。Linkは

線を引きたいItemを選択し先頭(もしくはカレントがない)場合は「New」を、それ以外の場合は「Add」を押します。これでボタン間に線を引くことが出来ます。

 カレントと選択ボタンの概念

注意) Link自体にもカレントの概念があり、カレントのLinkを外れてしまった場合、うまく「Del」が出来ない場合があります。このような場合は「All Del」でページ内の線を全て消去してからもう一度引きなおしてください

 

5.2 セーブ/ロード

 ATItemPickerProは複数のSave/Load機能を持っています。

 通常、 ATItemPickerProで行なった編集は共有され、プラグイン終了時にATItemPickerPro.cfg(注1)として記録されます。しかし、特殊なキャラクタや男女間等で設定を変えたい場合があります。

 この様な場合はセーブ/ロードの「Lws」フラグをOnにすればデータをシーンファイル内に保存するようになります。

 注1)通常、CfgファイルはC:\Docment and Setting\[ユーザ名]\以下の階層に置かれます。この改造はLightWaveのcfg階層と同じ階層になります。

5.3 ボタンのコピー

 ボタンのコピーを使えばページ間で簡単にボタンデータをコピーすることが可能です。

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